〜商工会シリーズ〜

“ISO”とは?

アイソ・ラボ有限会社   代表取締役 平川雄典(ひらかわ ゆうすけ)



第五回 やってることをマニュアルにして経営改善になるか?


前回は、やってることをやってる通りにマニュアルにしましょうと申し上げました。
今回は、やってることをやってる通りに決めたマニュアルで経営改善になるのか考えてみましょう。

1)

今やっていることも人によってバラバラでは?
今やっていること、といっても人それぞれで仕事のやり方は違うんじゃないでしょうか?

仕事のやり方が違うと、仕事の成果はバラツキますね。

アメリカのシュハートさんという偉い先生は、品質はバラツキだとおっしゃいました。
バラツキの巾が大きいのは品質が一定していない証拠です。

実際の仕事場の様子を見ていると、ある人は「良く出来ている」というのに他の人に聞くと
「あれじゃダメだ」とおっしゃいます。

検査の場面では、ある人にやらせると合格、
別の人にやらせると不合格となったりしていませんか?
確認する場面では、人によって確認する項目が違ったりしませんか?
こんな状況じゃ恐らく成果はバラバラで、品質が良いとは言えません。

仕事上の判断の基準は1つにする必要がありそうです。

人によって仕事の仕方が違うのは、成果がばらつくことになるので統一しましょう。
そういうのを「標準化」なんて呼んでいます。

 

2)

やっていることだけでは、ISO9001の要求を満たしません。
現在やっていることだけではISO9001の要求を満たしません。
必ず、やっていないことがでてきます。
そのやっていないことをルール化し社内でやるようにするだけで改善になります。

 

難しいことを決めてISOの活動を途中で放り投げている企業がたくさんあります。
そうならないためには、やさしいルールにするのが良いでしょう。
人は習慣づいたものは、どんなに手間ひま掛かろうと、
どんなに回り道であろうと平気でやり続けます。

ところが、今までやっていた習慣を変えるとなると、長続きしません。
その長続きしないことを言い表した専門用語がありますね。
ご存じですか?「3日坊主」って用語です。


ISO9001の取り組みは、長く続けてはじめて数字になって現れます。
そうです。漢方薬みたいなものです。
「あとでじわっと効いてくる」のがISO9001の取り組みだと思って下さい。

人間誰しも、ややこしいことはいやです。手間ひま掛かることもしたくありません。

私は、社内にISO9001を導入する時、そこで働いている大勢の人が、
自然のままに、無理なく、抵抗なく、気楽に取り組める活動にするのが良いと思います。

そして、まず第一段階として、ISO9001の活動に慣れて頂くことが大切だと思います。
その後、この活動に慣れられてから本格的に改善に取り組まれるのが良いと思います。

ISO9001を取るまでは誰だって、どんなマニュアルでも、どんなに難しいルールでも守れます。
ISO9001を取る段階は、みな気が張っているので難しいことでもへっちゃらです。

ところが、一旦取ってしまうと、「こんなにややこしいことは、やめた」ってことになりがちです。
私は、そういう会社をたくさん見てきました。

「もういやだ」「うんざりだ」「なんでこんなことば、せんといかんと〜」とならないためには、

今やっていらっしゃることを、やっていらっしゃる通りにマニュアル化しましょう。
やっていらっしゃらないことは、やさしく決めましょう。
これが一番長続きして、経営改善に有効な方法なのです。


次回は審査のことについてお話したいと思います。


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